|
|
|
醍醐の花見 ---- 池辺義象/田村虎蔵
明治42年(1909年)5月31日 発行
『 中等唱歌』
醍醐の花見
(だいごのはなみ)
醍醐の花見
池辺義象
一、
笠取山に 春闌けて
醍醐は 花の 眞盛
豊臣太閤秀吉公
武勇は 輝く 海の 内外
慶長三年春やよひ
今日のこの 日を 千金と
綺羅を 盡せる 櫻狩
人目を 奪ふ 花の 宴
あなおもしろやこヽちよや
二、
三寶院を 本として
見わたす 限花屏風
錦を 飾る 武將の 袖
光を 争ふ 國の 御稜威
鳴るや 鼓の 鼕々と
峯の 松風音添へて
雪を 廻らす 舞の 袖
醉へるか 天も 花の 宴
あなおもしろやこヽちよや
三、
嵐を 餘所の 下蔭に
むつるヽ 花の 軍君
榮華をみたすみ 池の 水
豪奢を 較ぶる 山の 梢
大和心に 照りあへる
比稀なるこの 筵
高き ��は 外國の
果まで 匂ふ 花の 宴
あなおもしろやこヽちよや
|
|
|
|