あわて床屋 ---- 辻輝子 歌
あわて床屋
辻輝子 歌
北原白秋 作詞
山田耕筰 作曲
春は早うから川邊の葦に、
蟹が店出し床屋でござる。
チョッキン、チョッキン、チョッキンナ。
小蟹ぶつぶつシャボンを溶し、
親爺自慢で鋏を鳴らす。
チョッキン、チョッキン、チョッキンナ。
そこへ兎がお客にござる、
どうぞ急いで髪刈つておくれ。
チョッキン、チョッキン、チョッキンナ。
兎ア氣がせく蟹ア慌てるし、
早く早くと客ア詰めこむし。
チョッキン、チョッキン、チョッキンナ。
邪魔な お耳は ぴよこぴよこ するし
そこで慌てゝチョンと切り落す。
チョッキン、チョッキン、チョッキンナ。
兎は怒るし蟹ア恥よかくし、
爲方なくなく穴へと逃げる。
チョッキン、チョッキン、チョッキンナ。
爲方なくなく穴へと逃げる。
チョッキン、チョッキン、チョッキンナ。
昭和二十九年六月発売 コロムビア
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